顎関節症の改善法(TCH)

もしかして、歯と顎を使いすぎていませんか?

もしかして、歯と顎を使いすぎていませんか?
私たちは通常、1日にどれくらいの時間、上下の歯を噛みしめているかご存じでしょうか?
答えは、たったの20分弱。
食べたりしゃべったりするときに上下の歯が触れ合うだけで、実はほとんどの時間は上下の歯が接触することはありません。
多くの人は、口を閉じていたとしても上下の歯が接触することはほとんどなく、数ミリの隙間が空いています。

上下の歯を頻繁に接触させてしまう、それがTCHです

ところが無意識の内に、その必要もないのに上下の歯を接触させてしまう癖があります。TCHと呼ばれるもので、正しくは歯列接触癖(Tooth Contacting Habit)というものです。
上下の歯が触れ合うのは、咀嚼筋が活動しているときです。それがほんの少しであっても、筋の緊張や疲労が生じます。そのため、触れ合う時間が長くなるのに比例して、筋肉疲労が蓄積していきます。
すると、疲労でこわばった筋肉が顎関節に負担をかけ、無意識の「食いしばり」や眠っているときの「歯ぎしり」となってあらわれることがあります。
顎関節症にお悩みの方の7~8割が、このTCHをというクセを持っているといわれています。

なぜTCHは起こるのでしょうか?

なぜTCHは起こるのでしょうか?
基本的には、TCHは、私たちが緊張しているときに発生します。
現代に生きる私たちは人間関係の悩みや毎日のパソコンワーク、また精密な作業を必要とする仕事に就くなどして、ストレスがたまりやすい環境にあります。
通常、私たちは疲れたときに休憩しようと思えば、なるべく楽な姿勢でリラックスしようとします。つまり体を弛緩させようとするわけです。
しかし、ストレスを感じているときは、逆に唇を噛みしめ、グッと体に力を込めてしまいます。そこにTCHが生じる理由があるのです。

TCHを治すことで、顎関節症が治る?

顎関節症に悩む多くの方がTCHを同時に持っていたことから、当院ではこのクセを是正する方法を考えてきました。
実際にTCHを治すだけで、「ほかのことは何もしていなくても顎関節症が消えた」という方がどんどん出てきたのです。つまり、TCHが顎関節症をつくり出す大きな原因だと分かってきました。

当院の顎関節症治療

当院の顎関節症治療
口を大きく開けたときに顎からガクガクと音がする方は、顎関節症の危険性があります。そのままにしていると、口を開きにくくなるなどの弊害が出て来るかもしれません。
当院の顎関節症外来では、まずはMRIなどによる検査を行います。
その上で、治療用マウスピースや顎の筋肉をリラックスさせる専用治療機「マイオモニター」、また顎の体操や関節のリハビリなどを組み合わせた治療を実施しています。
ほかにも歯列矯正やインプラント、補綴治療などを応用して噛み合わせの改善を行います。
「もしかして?」と思われた方はぜひ一度ご相談ください。

症状別の治療方法

CASE1 危険な噛み合わせの調整の方のお話

上顎右側の奥歯2本の歯の根の治療が不十分で、根の先に炎症が起きて患者様は、歯が浮いた感じで歯が高くなったような感じがしたので、近くの歯医者さんで削ってもらいましたが、どれだけ削っても高い感じが治りません。
そのうちに「偏頭痛と顎の痛みが激しくなってきた。」と言われます。
早速、噛み合わせの状態を診せてもらうと、噛み合わせは高いどころか、かなり削られていて相当に低い状態になっていました。
これは右上の奥歯が削られたことにより、下顎の位置が変わって筋肉の拘縮がおこり本当は、噛み合わせは低くなっているはずなのにいつまでも高い感じが続きます。だから削っても削っても解決はしません。
下顎用のマウスピースを作って1週間装着後、バイトスプリントを確認。
マウスピース上には右側の低い状態がはっきりと記録されていました。
しかしマウスピース装着により、右側顎関節痛、偏頭痛とも消失。
2ヶ月、マウスピースを装着してもらい、右上の根の治療後、冠をかぶせて治療完了。
治療後の経過は良好です。

CASE2 オープンバイト
(前歯が噛み合っていない)の影響による奥歯の噛みしめのお話

常に両側のこめかみの痛みと偏頭痛が絶えない、という理由で来院されました。
前歯6本(右上犬歯~左上犬歯)が全く噛み合っていなくて常に奥歯群が滑走し、両側の顎関節周囲の筋肉の疲労が蓄積されて痛みが発生している状態でした。
このことにより、上記の痛みが発生するものと判断されました。
右上犬歯~左上犬歯の前歯用のマウスピースを作成し、装着。

CASE3 他院で作ったマウスピースが効果を発揮しなかったお話

患者様は1年間、他院で顎関節治療を続けられるも、開口時、右顎関節のカクカクという音が消えないため来院されました。
上顎全歯接触型のスタビライゼーション型スプリントを1年前に装着。
顎関節部周囲の痛みはなし。
新たに下顎用のマウスピースを作製して装着してもらいました。
装着後、半年で音は消失。奥歯を新たにかぶせなおして治療完了。
術後、半年で1回リコール。経過は良好です。

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明石市で顎関節症、小児矯正のご相談は山田歯科医院へお気軽にお問い合わせください。それぞれの分野を専門とする医師が患者様お1人おひとりに、より良い治療を施します。

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